|
和田信一郎『土壌学』, 12.4.1. 酸性土壌, p.208.
土の酸性は,土に純水,または塩化カリウム,塩化カルシウムなどの塩溶液を添加して作成した懸濁液のpHである.
酸性土壌とは懸濁液のpHが7以下の土のことである.‥‥‥
酸性土壌には,硝酸,硫酸などの酸が含まれていることもある.
しかし天然の大部分の酸性土壌には,遊離の酸はほとんど含まれない.
天然の酸性土壌の酸性の原因は,層状ケイ酸塩鉱物に吸着保持されている交換性アルミニウムイオンである.
交換性アルミニウムイオンの量が多ければ,土壌溶液中に存在するアルミニウムイオン量も多くなる.‥‥‥
水溶液中の水和アルミニウムイオンは
Al(OH2)63+
= Al(OH2)5(OH)2+
+ H+
という反応でプロトンを放出する傾向がある.
この反応の平衡定数は約10-5 である.
つまり水和アルミニウムイオンは酢酸と同程度の酸である.
このため,交換性アルミニウムイオン含量の多い土では土壌pHが低くなる.
交換性陽イオンに占めるアルミニウムイオンの割合(電荷割合)が80%ないしそれ以上では,土壌pHは4近くになる.
|
|