Up 北海道名物「ポプラ並木」のポプラ 作成: 2009-06-30
更新: 2013-10-18


分類: 被子植物門 | 双子葉植物綱 | ビワモドキ亜綱 | ヤナギ目 | ヤナギ科 | ハコヤナギ (ヤマナラシ) 属

「ポプラ/セイヨウハコヤナギ」







2012-06-03



    北海道名物「ポプラ並木」のポプラは,つぎの形状のポプラである:
      1. 細長く直立
      2. 幹の根元近くに至るまで,小枝が出ている
      3. 樹皮が皺々
    このサイトでは,この形状を「箒状」と称することにする。

    さて,この「ポプラ並木」のポプラは,何ポプラなのか?
    これが,未だにわからない。
    しようがないので,わかるまで,このサイトでは「北海道名物「ポプラ並木」のポプラ」の呼び名でいくことにする。

    北海道名物「ポプラ並木」のポプラに対し,これを「クロポプラ」であるとする記述ないし表示がある。
    また,「イタリアポプラ」とするものもある。

    札幌市の森林総合研究所樹木園で「クロポプラ」と表示されている樹木は, 「箒状」タイプである。
    この表示を信頼するならば,北海道名物「ポプラ並木」のポプラがクロポプラであるというのは,信用できそうである。
    富良野市山部の東大樹木園で「イタリアポプラ」と表示されている樹木は,「箒状」タイプではない。
    この表示を信頼するならば,北海道名物「ポプラ並木」のポプラがイタリアポプラであるというのは,信用できない。

    しかし,「イタリアポブラはクロポプラの変種」の記述を見ることがある。 そしてこの場合は,クロポプラとイタリアポプラはともに箒状か,ともに箒状でないと考えたくなる。 「変種」は,形状的にあまり大きな違いを表さないもののようだからである。

    実際,北海道名物「ポプラ並木」のポプラを「イタリアポプラ」とするむきは,「イタリアポプラ」を箒状ポプラとしているわけである。 ──そしてこの場合は,東大樹木園の「イタリアポプラ」の同定が間違っていることになる。

    さて,こうなるともう,何が何だか状態である。

     註 1. 「外来ポプラ類 Populus の和名・学名の混乱を検証する」は,この状態が同定の「正誤」の問題というより名称の「混乱」の問題であることを示唆している。
    2. 「樹の散歩道」 に,「ポプラ」の同定をめぐる「わかりにくさ」の実態を調べた結果が示されている。