Up 危機感に<破格>でリアクション 作成: 2009-02-08
更新: 2009-02-13


    大学院受験者数の減少が本質的・構造的なものであれば,したがって既に<時代の流れ>になってしまっているときには,「前年並み/従来並み」の実現は無意味・無理である。

    しかし,「前年並み/従来並み」実現の策を打ち出し実施に移すことを自分の役回りにしてしまった者がいる。 「法人化」の国立大学の執行部である。 彼らは,<破格>に手を出す。 ( <破格>発生の構造)

    これまでに出てきた<破格>には,
      入学試験成績優秀者報奨 (授業料免除)
      授業料減額
      無試験入学
      大学院の名称をキャッチーなものに変更
      定員割れが目立たない形にコース再編
    といったものがある。 ( 大学が<破格>常習組織に (モラル・ハザード))
    そしてこの度は,3次募集が出てきた。

    しかもこれらの<破格>は,<危機の思惑>先行の体(てい)でやられているふうもある。 つまり,「大学院受験者数の減少」を幻想にしている。
    「改革」の時代には,「危機感をもつ」が唱えられる。「危機」の内容の方は,思考停止される。 (ひとは,複雑なものを思考できない。思考できないので,思考停止する。) そして,「危機感に導かれた良い行動」として,不合理な行動に進んでしまう。 特に,<破格>をやってしまう。